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アライズイノベーションと三井情報、「勘定科目明細AI-OCR入力システム」を開発し、山梨中央銀行に導入

~国税庁の勘定科目内訳明細書フォーマット16種類22明細を自動読み込み~

当社と三井情報株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小日山 功、以下 三井情報)は、「勘定科目明細AI-OCR入力システム(以下 本システム)」を共同開発し、株式会社山梨中央銀行(本店:山梨県甲府市、代表取締役頭取:関 光良、以下 山梨中銀)に導入・運用を開始しました。本システムは国税庁が提供する勘定科目内訳明細書フォーマット(新旧)16種類22明細をAI OCR(※1)でデータ化し、これまで手入力していたデータ登録作業を自動化するものです。本システムは2021年4月から三井情報より金融機関向けに提供されます。

金融機関では融資先企業の財務状況の的確な把握に、融資先から提供された決算書の貸借対照表や損益計算書の内容に加え、その内訳明細を示す勘定科目内訳明細の詳細な分析が求められます。分析には明細の正確なデータ登録が前提となり、金融機関では手作業で登録することから多くの時間が割かれています。そこで当社と三井情報、山梨中銀は2018年に勘定科目内訳明細のAI OCRを利用したデータ登録と登録データ分析に関する取り組みを実施しました。

今回、その取り組みで得た知見をもとに本システムを開発し、従前より三井情報が提供している「OCR決算書入力システム(※2)」上で勘定科目内訳明細書の入力も可能にしました。本システムでは当社が提供するAIを活用したOCR「AIRead」にて帳票を判断・文字認識し、データ化した勘定科目内訳明細の情報を「OCR決算書入力システム」で修正や紐づけを行い、「CASTER X(キャスターテン)(※3)」から帳票や勘定科目内訳明細データを出力します。本システムの利用により勘定科目内訳明細書を正確にデータ化することで、金融機関における現預金の粉飾アラートの判断、手形の銘柄や月数から手形の不良化の情報を得るなどの詳細な分析を可能にします。

本システムのポイント

  1. AI OCRによる膨大な勘定科目内訳明細書の手入力作業の自動化で入力負荷と入力ミスを削減
  2. 登録データの取引先名や金融機関名・支店名の名寄せ機能により勘定科目内訳明細書を正確にデータ化することで融資先企業の詳細な分析に活用
  3. 国税庁フォーマットに準拠しない帳票や低解像度、内訳書の名称がない場合でもシステム上で紐づけ作業が可能なため手入力にかかる負荷が削減可能
システム利用イメージ図

 当社と三井情報は本システムの提供を通じて金融機関における勘定科目内訳明細書の手入力作業を効率化し、正確に登録された勘定科目内訳明細のデータを用いた融資審査の高度化で営業促進の強化を支援します。そして、地域金融機関のデジタライゼーションの加速と日本全国の地域経済の発展に寄与していくことを目指します。

(※1) AI OCRとは従来のOCR技術による記憶されたパターンとの照合ではなく、AI(機械学習)の技術を用いて読み取りを行うことで、非定型帳票など、これまでのOCR技術では読み取ることが困難な書類のデータ化を可能にしています。

(※2) OCR決算書入力システムは法人企業の決算書を活字OCRで読み取り、勘定科目の自動紐づけにより財務データ入力の効率化を支援するシステムです。

(※3) 「CASTER X」は将来財務シミュレーションや融資先向け財務診断帳票出力機能等を備えた財務分析ソリューションです。

株式会社山梨中央銀行について

山梨中央銀行は、山梨県および西東京地区を主たる営業基盤とする地方銀行です。1877(明治10)年に第十国立銀行として創業以来、一貫して「地域密着と健全経営」を経営理念に掲げ、お客さまが抱えるさまざまな経営課題に対し、適時・適切なソリューションを提供することで、地域経済の発展に貢献しています。

ホームページ: https://www.yamanashibank.co.jp

三井情報株式会社について

三井情報株式会社(MKI)はキャッチコピー『ナレッジでつなぐ、未来をつくる』を掲げ、ICTを基軸とした事業戦略パートナーとしてお客様のIT戦略を共に創り、デジタルトランスフォーメーションを支援しています。半世紀にわたり培った技術や知見の結実である“KNOWLEDGE”を活かし、お客様と共に価値を創造する「価値創造企業」として絶え間ない挑戦を続けていきます。
ホームページ: https://www.mki.co.jp
決算書等顧客情報 入力システム群: https://www.mki.co.jp/solution/input.html
CASTER X: https://www.mki.co.jp/solution/casterx.html

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